国循官製談合事件 第1回公判速報

国循サザン事件-0.1%の真実-無罪を訴える桑田成規さんを支援する会Nです。

本日2016年4月27日10時〜12時、大阪地方裁判所第603号法廷にて、国循官製談合事件(「国循サザン事件」)の初公判が行われました。

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この速報は、逮捕起訴された桑田さんを支援する会として動いているNが、初公判の様子や感想を傍聴した本人としてアップいたします。

第1回公判の様子

・裁判官 西野吾一裁判長他2人
・桑田さんの弁護士 2人
・高橋さんの弁護士 3人
・検察官 3人
・報道関係 15人
・傍聴者 約20人

初公判開始15分前、桑田さんや高橋さんを応援する人が集まり始めました。

今回は「官製談合事件」ということもあり、メディアの多さを見ても、事の重大さを改めて感じる法廷内でした。

テレビ用に2分間の撮影の最中、部屋の中は異様な程の静けさ。こんな静かな空間にいることは、私の日常にはほぼないなぁなどと2分間が終了するのを待っていました。

その後は被告人となっている2人に名前等の本人確認。そして、起訴内容の読み上げと続き、約2時間に渡って、双方の主張が行われました。

今回の問題

この「国循官製談合事件」は、国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)が発注した情報システムの業務委託契約をめぐり、不正入札が行われたとされるものです。

そして、その当時国循の医療情報部長だった桑田さんと、業務を受けたダンテック社の社長が罪に問われ、逮捕起訴されています。

検察側は

・入札に有利となる情報を1社のみに提供し、提供したことによってダンテック社が受注するに至った

・一者応札を避けるために、元部長の指示のもと、ダンテック社が入札意欲のないNDD社を入札に参加するよう手配した

これらは「官製談合防止法違反にあたる」と主張しています。

しかし、逮捕起訴された2人は「公正な入札を妨害したことは一度もない」と無罪を主張していてるのです。

→詳しい内容はこちら

経緯説明(桑田さんご本人自署)

 

「情報を伝える」を考える

支援者Nが本日の初公判を傍聴して感じたこと。

それは「情報を伝える」ということに関して、色々な見方、考え方があり、ここが大きな問題になるのだなということ。

検察側は、この「情報を伝える」=「情報漏洩」と捉えています。

検察側は、国循の情報システムの業務委託に関する入札を希望していたダンテック社に、その時に業務委託していたNECに関する現行業務体制を伝えた。

そのことによってダンテック社が入札に有利になり、その後の入札で業務を受注するに至った。

これは、元部長であった桑田さんが入札の公正を害する行為(情報漏洩)を行った。

というのが、検察の主張。

一方桑田さんは、平等で適正な条件で入札価格を決めるためには、現在の国循の情報システムに関わるNECの体制・現状を知らなければならない。

そのために、入札に参加を希望しているダンテック社に情報を伝えるのは当然のこと。

入札を希望し新しく参入しようとしている会社に対して現状を伝えないことは、現在業務を受注しているNECを有利にさせることになる。

これこそが「公正を害することではないのか」というのが桑田さんの主張です。
同じ「情報を伝える」という行動であっても、誰が、誰に、なぜそうしたのか?立場や状況が違えば、全く違った伝え方になります。

0.1%の真実を追求し、実証するために

初公判では、検察側から起訴内容や罪状などが詳しく説明されました。

それに対して、桑田さんの弁護士が検察の説明(冒頭陳述)について意義を申し立てました。

何度も繰り返されるやり取りを聴く中で、言い方次第ではいかようにも取れることが多く、通り一遍の「こうです」という主張を鵜呑みにすることはできないのだと、改めて感じました。

4月からスタートしているドラマ99.9-刑事専門弁護士-の深山弁護士ではありませんが、1つの物事に対して大多数の人が黒と言ったとしても、わずかでも白の可能性はないのか?見る角度を変えたら白に見えるのではないのか。

そのわずかな可能性を「こうだから」と決めつけることなく、何度でも検証し、0.1%の真実を実証すること。

今日の初公判を傍聴し、今回の国循サザン事件では、まさにこのことが求められていると強く感じました。

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※写真は応援にかけつけてくださった八田さんと。
八田さんのブログ「蟷螂の斧となろうとも」 by 元外資系証券マン」

第2回の公判は2016年5月10日(火)13時10分〜、大阪地裁にて行われます。

ぜひ皆さんも、0.1%の真実を実証しようと奮闘している桑田さんの勇姿を、生の声を聞きにいらしてください。

みなさんの目で、耳で、0.1%の真実が隠されていないのか、考えてみてください。
私も、しっかりと見つめ続けてまいります。

※今回の写真は、八田さんが撮影したものを借用いたしました。

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勝率ゼロへの挑戦 史上初の無罪はいかにして生まれたか

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