経緯説明⑩~こねくり回した「公訴事実」で起訴される

「国循サザン事件」の当事者・桑田さんが、そのときの実体験と真摯に向き合って、わかりやすくまとめられた文章です。

何回かに分けて、アップいたします。

 

前回のブログはこちら↓

経緯説明⑨〜逮捕・勾留で見えたもの。検察は、ただただ意固地

 

事実とかけ離れた「公訴事実」の中身

最終的に,検察は,次の3つの公訴事実(概略)をもって私とダンテック社長の高橋氏を起訴しました。私に対する罪状は,官製談合防止法違反などです。

なお,繰り返しになりますが,贈収賄での立件はありませんでした

  •  2012年度の一般競争入札(以下,入札①といいます)において,NECが競争参加資格審査のために提出していた運用支援業務従事者数等が記載された書面を,電子メールにてダンテック高橋氏に送信し,NECの体制を教えた。
  • 2013年度の一般競争入札(以下,入札②といいます)において,ダンテックのみを仕様書案の作成に関与させるとともに,ダンテック以外の業者の参入が困難となるような条件を盛り込んだ仕様書を作成し,その事情を隠して入札に供した。
  • 2013年度の公募型企画競争入札(以下,入札③といいます)において,受注する意思のない企業NDDを競争に参加させたうえ,ダンテックより高値で応札させるとともに,ダンテックが作成提出すべき企画提案書について助言指導を行った。

これらは「公訴事実」と呼ばれますが,いずれも事実ではありません。

起訴後、検察は何度も「公訴事実」を変更しました(訴因変更、といいます)。これだけ長期間取り調べを続け、被疑者を20日間も勾留し続けて作り上げた「起訴事実」であるはずなのに、それでもなお後日変更されてしまう「事実」とはいったい何なのでしょうか。

検察は、なんとかこの事件を起訴に持ち込もうと、理屈をこねくり回し、私を網にかけようとしていた。網の目に綻びができると、訴因変更し、別の網を投げる。また別の綻びが見えると、さらに別の網を投げる。そんな検察の必死な姿が目に浮かぶようでした。

 

続きはこちら 経緯説明⑪〜入札価格での真っ向勝負のため、必要な情報を提供しただけなのに…

最初から全文通してご覧になるなら 経緯説明(桑田さんご本人自署)

 

「どうして“サザン事件”なの?」と思われた方は、こちらをご覧ください。

『サザン』のわけ