国循官製談合事件 第2回公判その1
国循サザン事件-0.1%の真実-無罪を訴える桑田成規さんを支援する会Nです。
本日2016年5月10日13時10分〜16時10分、大阪地方裁判所第603号法廷にて、国循官製談合事件(「国循サザン事件」)の第2回公判が行われました。
この速報は、逮捕起訴された桑田さんを支援する会として動いているNが、第2回公判の様子や感想を傍聴した本人としてアップいたします。
※Twitterではなるべくリアルタイムに投稿しております
ドラマ99.9の当事者を支援する会 (@southerncase) | Twitter
<目次>
第2回公判の様子
- 裁判官 西野吾一裁判長他2人
- 桑田さんの弁護士 2人
- 高橋さんの弁護士 3人
- 検察官 3人
- 報道関係 7人くらい?
- 傍聴者 約15人
今回は2回目ということもあり、私自身も少し落ち着いていました。
前回は、初めての裁判所でしたので、キョロキョロしてしまいましたが、今回は初めてという方もお連れして、少し余裕(笑)。
第2回からは検察側証人尋問ということで、予定時間も約4時間と長丁場です。
公判開始15分前、今回は桑田さんも高見弁護士と一緒に、和やかに?法廷内に入っていきました。
今回は、桑田さんを応援する人の他、証人が国循の職員ということもあり、国循関係者も集まっていたように思います。
今回メディアの関係者は前回の半分くらい。それでも多いですよね。
定刻5分前には裁判官も入廷し、少し早めに開廷しました。
第2回公判 検察側証人・西田氏
第2回からは検察側の証人が法廷に呼ばれます。
昨日は検察が呼んでいる証人に、検察が次々と質問し証人が答える形で進んでいきました。
検察側の証人1人目は、当時、国循の調達企画室専門職であった西田浩二氏。
西田氏の「調達企画室専門職」の立場は
- 当時は総務部の下にあり、一般的な会社で言う所の、課長補佐にあたる役職であった
- 当時調達企画室には室長がおらず、西田氏が調達企画室の責任者であった
- 西田氏は国循が平成22年4月1日に独立行政法人となる前は、厚生労働省管轄の職員であった
ということを、検察と西田さんの間で質問形式で説明されました。
この調達企画室ですが、位置づけとしては
- 企画室内に契約係を置き、契約係を管理指導する
とのこと。また、契約係とは
- 政府調達、物品調達、役務調達などを行う
との説明。
要するに、国循内で必要なもの、使用するものを調達する際に、その調達に関わる調達業務や業者との契約業務を行う。
まぁ一般的な会社で言う所の「総務のお仕事」が、契約係のお仕事でしょうか。
ここでも一般人の私には「調達する」という表現がいかにも国の機関と言う感じ。
一般的には購入するって言うよね?と、傍聴しながら考えてしまいました。
さて話を戻します。
その一連の中でも今回の証人である西田氏は、調達企画室の責任者として、過去に調達したことのない物や金額の高い物を調達する際に直接関わる人。
また通常の係長などが決裁を任されている調達に関して、その管理監督をする人ということになります。
ここまで、長々と国循の調達企画室や西田氏の立場についてご説明したのは、今回問題とされている「入札に関わる情報を不正に流した」とされる、桑田さんの起訴内容にも大きく関わってくるからです。
繰り返し質問される調達の流れ
国循は独立行政法人になる際に、100%国が出資しているということもあり、独立行政法人化の前後で、組織的には何も変わってないようです。
ですから、物を一つ購入する際にも、色々と手順があるようです。
西田氏が「できるだけ安い価格で、特定業者に偏らないように」と何度か言われたのが印象的です。
まずは、国循内で必要となる物品その他の調達方法は、
- 一般競争入札 一般競争入札 – Wikipedia
が原則であり、そのほかに、
- 随意契約 随意契約 – Wikipedia
- 公募型企画競争入札
(似たものとして,国の「公募型プロポーザル方式」は随意契約の一つであるが、国循の「公募型企画競争入札」はそうでないとの説明あり)
などの方法があることが説明されました。
今回問題になっている「談合」があったのではないかとされている方法は、一般競争入札と公募型企画競争入札です。
ここで検察は西田さんに、何度も国循内で必要なものを調達する際の流れについて質問していきました。
検察)職員や部署で必要なものが発生すると誰に依頼するのか?
西田氏)契約係です
検察)依頼を受けた契約係は何をするのか?
西田氏)依頼された物についてカタログやインターネットなどで仕様や価格などを調べ、契約係が仕様書を作成します。非常に専門的な物の場合には、依頼してきた現場にも仕様書の作成をお願いすることもあります。契約方法の決定も、契約係が行います。
などなど、延々とこれらの流れの質疑応答が繰り返されました。
途中、何度か弁護人から
異議あり。誘導尋問です。
と発言があり、これに対して、裁判官が異議を却下したり、検察官が質問を撤回したりする場面がありました。
このような流れで1時間半続いた所で、15分の休憩となりました。
誘導尋問なのでは?それでも却下
前回の初公判でも、同じ内容を3回聞いたと書かせていただきました。
国循官製談合事件 第1回公判速報 – 国循サザン事件―0.1%の真実―国循官製談合事件 第1回公判速報
回りくどいけど、みんな同じことだよね?
要するに1つの話題だよね?
今回も、繰り返ししつこく質問し、確認していることは、ある一つの答えを導き出したいがためなのだと、素人の私にもわかりました。
その中で、ほぼほぼ誘導尋問に近い検察のやり方に対して、弁護側が異議を申し立てても裁判長には却下される。
桑田さんの言葉をお借りすれば
被告人の言うことは全て嘘だと思っている
ということでしょうか。
どんな事情であれ、被告人として起訴されると言うことは、そういうことなのかもしれません。
でも、逮捕・起訴された人の中には、冤罪、誤認逮捕の方も相当数いらっしゃるというのが、支援する会を立ち上げて動き始めてからの、私の感想です。
現に、今話題のドラマ「99.9-刑事専門弁護士」で取り上げられるくらいですから、0.1%にあたる人はいるのです。
支援する会Nの傍聴の際にわき上がる疑問「なんで??」
今回は、第2回公判を傍聴した記録と感想として、どのような内容で進んで行ったかを書かせていただきました。
なるべく「公平な立場で」「客観的に」を意識してご報告させていただくつもりですが、さすがに「なんで???」という部分もありますので、その辺りは素直な気持ちを伝えさせていただこうと思います。
今回一番の「なんで???」はこちら
西田氏の物などを調達する際には「できるだけ安い価格で、特定業者に偏らないように」と何度か言われた言葉を聞きながらわき上がったこと。
一般市民の私の印象は「そうは言っても,国公立の病院だと、いったん物を買ってくれたら、よほどのことがない限り買い続けてくれるんじゃないの? ずっと同じ業者が出入りしているんじゃない?」という印象ですが、皆さんはいかがでしょう?
次回の日程とご案内
第3回の公判は2016年6月1日(水)13時10分〜、大阪地裁にて行われます。
ぜひ皆さんも、0.1%の真実を実証しようと奮闘している桑田さんの勇姿を、生の声を聞きにいらしてください。
みなさんの目で、耳で、0.1%の真実が隠されていないのか、考えてみてください。
私も、しっかりと見つめ続けてまいります。
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